あの広大な宇宙に比べれば、
目に映る人間の姿はきわめて微細な存在
でしかないのに、
その小さな生命が無数に集まり
宇宙は成り立っている──
まさに人間もまた小宇宙であり、
そこには宇宙と比べても遜色のないエネルギーが
内在しています。
自らの内に備わるこのエネルギーこそ、
地球と私たちの未来を創りあげる源泉なのです。
さる心理学の研究では、人間は1日におよそ6万個の物事を考えるとされています。睡眠をのぞくとほぼ毎秒、何かを考えているのです。そしてほとんどの場合、その6万回のうち95%が昨日と同じことを考えていて、80%はネガティブなことを考えているとのこと。
なぜ? それは原始時代、つねに死の危険にさらされていた人間が、物音一つしただけでマンモスや猛獣らが近づいてくる危機を最大限に察知し外敵から身を守る必要があり、私たちがその生き残りやすいネガティブな遺伝子を多くもった原始人の子孫であるためとされています。
思考は、怒りや妬み、悲しみ、恐怖といった感情と結びついて、ネガティブな情報として長期間記憶されやすく、また実に鮮明に思い出してしまう傾向にあります。
この思考は止めることができません。止めようと思っても次々と別の「考え」や「雑念」が浮かんできます。考えることを止めようと思っても、次から次へと出てきてしまうのです。
さまざまな現象を前にして、悩んだり、苦しんだりすることが決して人生ではありません。
悩んだり、苦しんだりする性質が、さまざまな現象を引きおこすのです。
あらゆる現象は私たち自身がどんなエネルギー(波動)をもっているのかのシグナル(信号)です。マイナスのシグナル(赤信号)が点滅しているとしたら、私たち自身のエネルギー(波動)がマイナスであるということ。
そのエネルギー(波動)がプラスに変わることで、マイナスのシグナル(赤信号)である問題は一瞬にして消える──つまり、自分のエネルギー(波動)が変われば現象を変えることができるのです。
病気もまた、その人のエネルギー(波動)が引き起こしています。
医療技術は進み、現代人の多くが人間ドックや定期健診などで病気のほとんどは早期発見、早期治療されていることは事実ですが、少しでも体に異変が生じると、
「ひょっとしてよくない病気じゃないか」と心配し、
「自分はがんで死ぬんじゃないか」と憂う。
さらには「そうなったら家族や子どもたちはどうなるのか」と悲しむ。
あげく、「がんの手術をしたら、また再発するのではないか」と恐れる。
次から次へと生まれる不安と尽きることのない恐怖。
そのマイナスのエネルギー(波動)がそのままさらによくない症状へと向かわせてしまう。そうなると肉体だけでなく、心も病み、家族をもマイナスへと巻きこんでしまうことは容易に想像できるのです。
富と豊かな生活を手にする方法が世界中にあふれる昨今。願いをかなえたり、成功を手にする人がいる一方で、そうならない現実に苦しんでいる人もいます。
誰もが真剣に生きています。でも努力と結果は必ずしも比例するわけではありません。
目には見えませんが、この宇宙には万物を生かし続けている生命活性エネルギーが満ちています。
つねによろこびのエネルギー(波動)を放ち続ける人は、このエネルギーを無限に受け取ることができます。
ところが現代社会でさまざまなしがらみ、ストレスにさらされることで、マイナスのエネルギー(波動)をつくり、生命活性エネルギーを受け取りにくくしています。
「こだわり」こそ「苦しみ」
釈迦の説法に次のような一説があります。
「生きることがこんなにも苦しいという人であふれている。それは自分の中にこだわりがあるからである。
自分の思い通りにならないから苦しまなくてはならない。
だから、この苦しみの原因であるこだわりをなくすしかない。こだわりは尽きることがないのだから、苦しみもまたかぎりなく続くのだ」
もしそれを聞いて、「よし、こだわりをなくすぞ」と力んでも、こだわりはもっと強くなります。これが思考の限界であり、人生の向上を阻む大きな要因なのです。
「いま」という瞬間、どんな波動?
過去にさかのぼって悔やむことも、未来を憂えることも、「いま」という瞬間の重さを理解していないことになります。
目の前に起きる現象は、私たち自身が過去につくり出したエネルギー(波動)の産物。その現象に心奪われ、悩み苦しむことは人生を向上することにはつながりません。
大切なのは「いま」という瞬間に、どんなエネルギー(波動)をつくり出して生きているかです。
「ありがとうございます」という言葉があります。日常生活で使うことが習慣になっている人にとっては、なんてことない言葉ですが、案外使っていないのが現実です。
「ありがとうございます」という言葉をかけられ、うれしい気持ちになることはあっても、嫌になることはありません。
大変お世話になったあの人へ、困ったことがあると相談に乗ってくれたあの人へ「ありがとうございます」を伝えることは日常的にありますが、あまり深い感謝の心がなくても、笑顔で「ありがとうございます」と言うと良い関係が築ける場合があります。この言葉は言魂となり、この現実世界を変えていく力になります。
地球と〝プラスで〟つながることで
新しい自分を発見
〝人が愛や感謝を向けた水からはきれいな形をした結晶や可愛らしい結晶ができる〟とかねてから話題になっています。
人間のもつエネルギー(波動)は計り知れないもの。だから私たちが暮らすこの地球にも計り知れない影響をおよぼします。
いままさに、私たちが地球のためにできることは何なのかが根底から見直される必要があります。
〝地球環境は人間環境〟
私たちのもつプラスのエネルギー(波動)に気づき、それを引き出して集約すること。それは地球環境改善の大きな一歩を踏みだすことであり、そのプラス波動が家族・社会にひろがっていくことを意味します。